ゆきんころじー
第2話   難民亡国論?!!    

ありがたいことにNHK国際放送のおかげでLIVEで、同時刻に午後10時のNEWSや朝のNEWSも見ることができます。
ですから、実際ドイツの番組より日本の数少ないLIVEを優先してしまうので、きっと日本にいた時よりNHKNEWSを見る機会が多くなったかも知れない今日この頃です。
 
FRANKFURTに関していえば、EUROPA中央銀行の所在地となって、現地人がマイン河のそばにあるから、NEWYORKをもじってマインハッタンと呼ぶ高層ビル街も、前よりもよくNHKのNEWSに登場するようになったようです。
さて、そのFRAですが65万人の人口のうち約3分の1から4分の1が外国人だそうです。
 
先日元の東ドイツ領域だったドレスデンの日本人の友人(ちなみに彼女は旦那がオーストリア人)とTELでとりとめのない話をした折、ドイツ人のサービスの悪さ、もうちょこっと笑ったら可愛げもあるのにねという話から、彼女が今通っている語学学校のレセプションの愛想のなさに話が及びました。
語学学校ですから勿論CLASSMATESはドイツ人ではありませんよね。
内訳を聞くと、スーダン、イラク、ウクライナ人といううことでした。
彼らとも喧喧諤諤ジェスチャーと英語を交えながら、ここを卒業するまでに、誰が果たして、彼らドイツ人受付嬢と気持ちよく挨拶がかわせられるようになるのか???と話し合ったそうです。
 
私もFRAの有名な駅前の歓楽街KEISER(皇帝)STR.の語学学校に行っていたころを思い出すと、ちょうどそのころはソ連崩壊のあとで、たくさんの元ドイツ人FAMILYが一家総出でドイツ語を、習いにきていました。
(日本でいうと、ブラジル、ペルー移民の子孫、もしくは中国残留孤児とも言うべき人々としか対比ができませんけれど、
それこそ大挙してドイツに帰ってきていて、本当にドイツ人の血統かどうかの審査待ちをしていた時期だったのです。)
また内戦状況にあったボスニア、ユーゴからの政治難民等も大勢いて、最初は12人から始まったコースも、すぐに25人を超える大所帯になり、これでは会話どころではなく、午前の3時間の授業の間に、自分の番が回ってくるのさえ数回。
ましてや会話など全く出来ない状況にすぐなってしまいました。
日本人はKLASSで3人でしたが、最初のうち決して安くないこの学校の授業料(確か1ヶ月760DMだった)を、どうして失業中の彼らに払えるのか?不思議でしかたなかったのですけれど、、、。
結局後で判明したことには、彼らの授業料はすべて、FRA市が出している、ということでした。
 
確か、USAにも ADALT SCHOOLという無料の市町村が運営する会話学校があることは、知っていました。
だからこそ、そういう学校(ドイツ語で国民大学という意味がある市町村が運営している学校)は、わざわざ授業料は私学の4分の1以下でしたが、敬遠をして、日独協会や、ドイツ文化センター関連のゲーテインストテュートへは高すぎて行けなくても
せめて私が払える範囲の、私学の語学学校に入ったというのに、まさか授業料免除の、難民と呼ばれる人々、私学にがいるとは、考えてもいなかったのです。
勿論彼らには、短期間に頑張って集中講座をやってやろう!(まったく〜授業料が高いんだから)という意識は皆無。
先生のほうも時間給ですから、授業が進もうが進むまいが関係なく、あんたらが勉強したくないのなら、どんどん遊んで頂戴、わたしゃ、関係ないわそんなこと。
授業が進まないからって、人数も多いんだし、そんなことは、マネージメントの問題で、私とは全くもって関係なんかあるもんですか!私しゃ時間給がもらえたらそれでいいんだし、授業妨害があったって、知らん。事務局に言いなさいよ.ね。
しゃーしゃーってなもんです。そんな訳で、途中でごうを煮やして、同じこの語学学校の他の町の支店のクラスの人数を、調べに行って、そっちに入りなおしたんですが、最初は人数少なかったのに、やっぱりすぐ政治難民で満員になってしまったのです。3ヶ月前払いをしていたので、仕方なく通いましたが、ちっとも身にならず今に至ってます。
(これは、自分のせいですよね、、、うなだれて反省。)
 
ドイツは前の戦争の関係上、憲法でこれらの人たちの権利が保証された世界でも珍しい国です。
つまり、たとえば滞在VISAなくAIRPORTについた自己申請の政治難民と呼ばれる人たちは、(最近はそれでも厳しくはなったそうですがどの程度なのか)まずは、滞在が認められるかどうか審査の間、これが何年もかかることもあるそうですが、憲法で保証されて国の税金で、住まい、生活費、そしてこのような語学学校の費用をも与えられます。
医療費も勿論ただですし、妊娠していて出産となれば勿論無料です。
なーんという懐の深さなんでしょうね。

で、働いている人といえば、子供がたくさんいる人以外は、有無を言わさず40%の税金がさっぴかれまして、日本で言うところの消費税にあたる税金の率は16%です。(内税で日本のようにレジーで加算はされないので、だまされてるって感じ)
一億総中産階級意識の日本からすると、ドイツはこの中産階級が1番損してる感じのぬぐえない国と、私は思います。
どこの国でも、金持ちは税金逃れの方法を駆使できるように、政治家とつるんどるしね。
そして、社会保障が行き届いたこの国では、最低レベルでの社会生活水準はとても高いように、私には感じられます。
 
EU諸国のなかでも、ドイツは物価の安い暮らしやすい国ですから、、、。
先日もドイツとはライン川を渡って対岸のアルザス、ストラスブールへ行って来て、アモリの物価の高さに仰天。
レストランの値段がDMとEUROの価値が同じ、つまりほぼ2倍なんですもん。
30分かけてドイツ領にいって食べようか!って本気で考えたほどです。
食費はレストランに行かなければ、贅沢したなと思っても250EUROもあれば、じゅうぶんでしょう。
(私はどんなに疲れていても、とくにドイツ料理のレストランには疲れていれば疲れているほど、行かない!んですけれどね。
そして家はというとこれはさすが満足してます。
よく引き合いに出されるんですが、世界1の幸せものの話で、ドイツの家に住み、イギリス人の執事
中国人の調理人を雇い、アメリカ人のBOSSのもと、フランス人のGFと日本人妻(???)を持つものこそがそうである?
不幸ものの極みは、日本の家に住んで、中国人の執事、イギリス人のコック、フランス人のBOSSのもと、
ドイツ人のGF,アメリカ人の妻を持つひとだそうですが、、。
なんとなく納得。
 
税金といえば、ドイツでは、金持ちがずーとこちらで金持ちでいられる(土地持ちでいられる)理由は、固定資産税、相続税
が安い、所得税等から考えるとダントツに安い。
また、最近問題になってる個人投資家(株にたいする)にも、実質的には0%の税金にする方法を誰でもとれる。
こんな、税制があるし、また反対に定率でとられるこの消費税率の高さも貧乏人にこそ不公平では、ないでしょうか?
持たざるものの私などは、ある意味で働かざるもの食うべからずの精神大好きです。
ドイツは働き者が税金面では一番損をするので、みんな働きたくなくなって、高水準の社会保障に頼ること、かじりつくことばかり考えているように思います。
日本の地主サン等は、日本の相続税システムは高すぎてけしからんといわれるでしょうけど、働いてたくさん税金とられるより
失業保険で十分な暮らしができてしまうので、逆に働く意欲のなくなる税システムに改造すべき?でしょうか???

話を元に戻して、私学の語学学校の職員サービスのなさ、旦那いわく、そりゃほとんどの生徒が授業料自分で、
はらってなかったらなあ、ですと。(本当のお客は市町村なんですから、)